ポリパテ

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ポリパテ(ポリエステルパテ)

・ペースト状の主剤に硬化剤を練り混んで化学変化で硬化する。

・化学変化なので量の多少に関わらず固まるしほとんど痩せない。

・プラパテの様に修正で使うことも、造形することも出来る。

ただ、硬化まであらゆるモノにベタ着くのと、イマイチ緩いので思い通りに盛り上げたりひねり出したりは出来ない。

大雑把に“盛り上げては削り出す”を繰り返すしかない。

大量の削りカスを覚悟しよう。

・ナマの状態では例え未開封でもあまり長持ちしないので注意。

その都度使い切り、買い置きは製作ペースに合わせて最小限推奨

 

板金屋さんが車のへこみとか直すのに使ってたヤツを模型に流用した偉いひとがいたのが40年くらい前でしょうか?

模型用としてワークさんから「モリモリ」「スベスベ」などが出たのが80年代はじめでした。

 

マヨネーズというか、歯磨き粉というか、そんな感じの主剤に硬化剤を混ぜ込むと固まります。

 

化学変化です。

大雑把ではあるけども、正しい配合費で、むらなく完全に混ぜ合わせないと不良硬化することにもなるので注意。

模型屋流通の代表例はタミヤポリエステルパテ(120g,40g),WAVE(もとワーク)モリモリ(120g,40g)。

ともに白っぽい主剤にオレンジの硬化剤を混ぜる。

主剤のキャップくらいの黄色になる量が目安。

本来重量比の%があるのだけれど、天秤で計れとかのシビアなものではなく

「冬場は若干多めに…」くらいなので慣れでOK。

多過ぎると撹拌中に固まりはじめるし、少ないと遅い。

少な過ぎると固まらない。

『こりゃ足りなかったかな?』なんて後から加えても奇麗に混ぜるのは無理。

諦めて捨てる方が吉。

『じゃ、固まるのも早いんだしワザと多めに入れよう』なんてのもオススメしない。

何事も “過ぎたるは及ばざるがごとし”

適量じゃないってことは本来のカタチに変成してないかも?なので

強度か足りないとか劣化するかもとかあり得る。

 

※実際のとこ、多目に入れるひとがケッコウいらっしゃる様でして、たびたび

「ポリパテの硬化剤だけって売ってますか?」と問い合わせを頂くのでした。

足りなくなった経験のあるひとはちょっと見直した方が良いかも。

じぶんは毎回余ります。

ということで、言われたときにはふつうに主剤ごと買増しすることをオススメしてます。

別売りの硬化剤はかなり割高だし、きちんと適量で入れていればじきに追いつく筈ですから。

※熱変成だってはなしもありますが、熱だけでは硬化しないです。

化学変化で熱が出て熱変成なんて解説も呼んだこともありますがどうなんでしょ?

化学変化と促進熱なんですかね?

 

銘柄、気温、硬化剤の混ぜ加減にもよるけど、概ね20分くらいでほぼ硬化、30〜40分くらいからカッター等で切削、60分くらいからヤスリ掛け可能な早さが売り。

ただ、じわじわと完全硬化まで反応続いてるので、早い目に大まかにはカタチにしておくのが吉。

続きはまたあした〜♪ とか甘く見ると硬化直後のサクサク削れる感はどこへやら?

ガッチガチで削れなくなります。

 

買い溜め厳禁

いや、いっぱい買ってくれると嬉しいんだけどもさw

生(ナマ)な状態で長持ちしません。

未開封でも固まっちゃいます。もちろん芯になら使えるとか削れるとかもなくね。

開封後の劣化も早いので、ケチケチしないで使い切っちゃってください。

例えばモリモリが判り易いんだけども…

・40g=580円

・120g=980円

・1kg=3800円

なのですが、120gの在庫があるのに40gを3つで買っていかれる方がいらっしゃいます。

買い置きはないと困るけど、120g腐らせずには使い切れないっていう。

まぁ、半分以上使えるなら途中で腐っても120gが安いとか、120gで4本分以上使えるなら1kg缶で買った方が安いとかもあるのですがね。

大物のスクラッチとかなら缶もお得。

 

ただ、缶入りは溶剤分というか、成分の一部(スチレンモノマー?)がめちゃめちゃ抜けやすいので、開封後はひたすら使い切るっきゃありません。

どんなに気をつけても開けるときに缶蓋が少し変形する様で、そこからガンガン揮発しちゃいます。

タッパーとかに移し替えて保存は?とか訊かれますけどNGです。

スチレンモノマーってポリエステルパテの粘度を調整する薬剤ですから、ポリエチレンも徐々にだけども溶かしちゃうんだな、これが

╭︎(°ㅂ°`)╮︎

むかーし、モリモリとかがワークから売られていた当初には「パテスパイスソフト」って商品名でスチレンモノマーも売られておりました。

裏側にゴムパッキンの付いた金属キャップのガラス瓶だったのですが、ゴムが溶けちゃいました。

やがてポリパッキン付きの蓋に改良されましたが、気が付いたらポリが溶けてました。

まるでツララか鍾乳石でしたね。

液がパッキンに触れていたワケでもないのに徐々に溶けて垂れ下がるという。。。

 

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